保育園での朝、玄関で泣きながらママにしがみつくわが子――。

うちの子だけ?

なんでいつまで経っても慣れないんだろう?
そんな不安を抱えながら、
後ろ髪を引かれる思いで仕事へ向かうママやパパは少なくありません。
でも、保育士としてお伝えしたいのは、
「ママと離れるときに泣くのは、決して悪いことではない」ということ。
むしろ、これは子どもの発達にとって、とても大切なプロセスです。
今回は、保育士の現場経験から、
分離不安の意味や、
親子で少しラクに過ごせるコツをお伝えします。
離れる時に泣くのは「愛情と信頼」の証拠
赤ちゃんや幼児は、
生まれた瞬間から「ママやパパがいないと生きられない」存在です。
でも成長するにつれ、少しずつ世界が広がり、
「ママやパパが見えないけど、必ず戻ってくる」
という“信じる力(=愛着の基盤)”を育てていきます。
その途中で起こるのが、いわゆる分離不安。
保育の現場では、
1歳前後や2歳ごろにピークを迎えることが多く、
登園時だけでなく、
家庭でも「後追い」が強くなるなどの姿がみられます。
これは、
「ママやパパが一番安心できる存在」
という証拠。
子どもが健やかに成長しているサインでもあるのです。
大泣きは「演技」ではない
お迎えに行った時には

もっとあそびたい!

お迎えはやすぎー
など、朝の姿が嘘のようにケロッとしていることもよくあること。
そんなわが子を見ると

うちの子、先生の前でだけ、わざと泣いてるの?
と感じる保護者の方も多いです。
しかしこれは「演技」ではありません。
- 親の前では: 最後にママやパパに全力で甘え、自分の不安を全てぶつけています。
- 親が見えなくなると: 気持ちを切り替える必要に直面し、保育士という「次の安全基地」を探し始めます。
ほとんどの子どもは、
親の姿が見えなくなってから5〜10分以内に泣き止み、
遊びに集中し始めます。
私たち保育士は、この切り替えの瞬間をじっと待っているのです。
泣く=保育園がイヤ ではありません
よく

毎日泣くから保育園が合ってないのかも…
と心配される方がいます。
でも、保育士から見ると、
園で楽しそうに遊び、笑っている子でも、朝は泣く子がほとんどです。
なぜなら、子どもは切り替えに時間が必要だから。
とくに低年齢の子は、
「行きたくない」という意思よりも、
「ママやパパと離れる切なさ」
「いつ戻るのかまだ分からない不安」
のほうが大きいのです。
だから泣いても大丈夫。
園に入ってしまえば10分後にはケロッとして遊んでいるなんてことも、
保育士は毎日のように見ています。
朝の分離が少しラクになるためのコツ
①「バイバイ」の儀式をつくる
・ハイタッチ
・ぎゅーっと抱きしめる
・「いってらっしゃいの歌」を歌う
など、毎日の“定番”があると安心しやすいです。
②笑顔で送り出す(短時間で)
長く離れられないと、
子どもは余計に不安になります。
親が後ろ髪を引かれていても、
短く、でも笑顔でバイバイする方が子どもは切り替えが早いです。
③園での様子を知ることが安心につながる
連絡帳やお迎え時に日中の様子を聞くなど、
先生からの情報は、
親の心を支える材料にもなります。
「大丈夫かな?」と心配な方は、
園での様子を担任の先生に聞いてみるといいですよ。
「泣いても大丈夫」という実感につながり、
翌朝の気持ちも軽くなります。
④帰宅後は甘えをしっかり受け止める
頑張った分、
家で甘えるのは自然なこと。
ぎゅっと抱きしめたり、
膝の上でゆっくり過ごしたり、
安心の“貯金”をしてあげてください。
おわりに
ママやパパが子どもを思って胸を痛める気持ちも、
毎日仕事と育児を両立して頑張っている姿も、
保育士はちゃんと知っています。
そして何より、
子どもは泣きながらも、毎日少しずつ成長しています。
・園で好きな先生ができる
・友だちと遊べるようになる
・「ママやパパは必ず迎えに来てくれる」
と理解できるその積み重ねが、
分離不安を乗り越える土台になります。
泣いて登園しても大丈夫。
泣けるほどママやパパが大好きな証拠です。
そしてその涙は、必ず未来の“強さ”につながります。


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