こうして身につく!子どもの片づけ習慣を育てる方法。

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パパ
パパ

遊んだら片づけてねって、何度言ってもなかなかできなくて…

ママ
ママ

結局、最後は大人が全部片づけることに…

そんなふうに、日々のお片づけに悩んでいる保護者の方は多いのではないでしょうか?

保育士として子どもたちと関わる中で、片付けの習慣が身についている子は、もともと特別な力を持っているわけではないのだと気づきました。

周りの大人の関わり方や、環境づくりの工夫によって少しずつ身につけていくのです。

幼児期の子どもにとって、「片づける」ということは、私たちが思っている以上に難しいことです。

だからこそ、周りの大人が焦らず、子どもの発達段階を理解しながら、片づけを「やらされる」のではなく「楽しい!」と思えるような工夫をしていくことが大切になります。

では、具体的にどうすれば、子どもたちが楽しく片づけられるようになるのでしょうか?

保育の現場で実践している、家庭でも無理なく取り入れられる「片づけ習慣」の育て方についてご紹介します。

どうして子どもは片づけが苦手なの?

大人にとっては「遊んだら片づける」は当たり前の流れでも、子どもにとってはまだまだ難しいことのひとつ。
その理由には、子ども特有の発達段階が関係しています。

  • 注意がそれやすい
    集中していたと思ったら次の遊びに夢中に…なんてことは日常茶飯事。
  • 空間の把握が未熟
    おもちゃの“定位置”がイメージしづらく、どう戻せばいいのか分からない。
  • 目的が見えにくい
    「片づける意味」がわからないと、やる気も出ない。

さらに、大人が思う“きれいに片づいた状態”と、子どもが思う“片づけたつもり”にはズレがあることもよくあります。

保育士リリー
保育士リリー

だからこそ、「できないから叱る」のではなく、

“どうしたらできるか”を一緒に考えていく姿勢が大切なんです。

幼児の発達段階に応じた片づけの捉え方

片づけ習慣を身につけるためには、まず子どもの発達段階に応じたアプローチが重要です。

  • 1~2歳
    片づけは「遊びの延長」。大人の真似をして、おもちゃを箱に入れることができます。
  • 3~4歳
    「どこに片づけるか」を少しずつ理解し、「決まった場所に戻す」ことができるようになります。
  • 5~6歳
    片づけのルールを覚え、自分で判断して整理整頓ができるようになります。

このように、幼児の片づけの習慣は一朝一夕ではなく、段階的に身につくものです。

ママ
ママ

うちの子、
周りの子に比べて片付けができないけど
大丈夫かしら…

保育士リリー
保育士リリー

「まだできない」のではなく、
「今はこのレベル」という視点を持つことで、
大人の焦りも軽減されますよ。

保育現場で実践している片づけの工夫

保育園でも、もちろん最初から子どもたちが自分で片づけられるわけではありません。
でも、毎日の積み重ねの中で、少しずつ「自分でできた!」が増えていきます。

ここでは、実際に保育現場でよく使っている工夫をご紹介します。

■ まずは「一つの箱に集める」から始めてみる

片づけの習慣を身につけるには、小さなステップから始めることがとても大切です。

最初から細かく分類して戻すのは、子どもにとってハードルが高いもの。

まずは「遊び終わったら、この箱に全部集めようね」と、一つの箱におもちゃをまとめることからスタートしてみましょう。

この方法なら、目標がシンプルで達成しやすく、「できた!」という達成感を味わうことができます。

そしてその体験を積み重ねていくことで、次第に「このブロックはこっちの箱に入れてみようか?」といった分類的な片づけへステップアップしていくことができます。

慣れてきたら、箱を2つ、3つと徐々に増やしていくことで、子どもなりに“片づけの意味”や“分類することの楽しさ”がわかってきます。

大人が一歩先のサポートをしてあげることで、自然と片づけの力が育っていきますよ。

■ 見てわかる収納をつくる

分類ができるようになってきたら、箱にラベルをつけたり、写真で収納場所を示したりしてみましょう。

そうすることで「どこに戻せばいいか」が視覚的に理解でき、子ども自身が動きやすくなります。

年齢が小さいほど、言葉より“見てわかる”工夫が効果的です。

片づけ場所のラベルを子ども自身に作ってもらうのもいいでしょう。

「ここに入れる!」という意識を持つことができます。

■ お片づけを「楽しい時間」にする

子どもにとって、遊びは最高の学びの場です。

片づけも、遊びの要素を取り入れることで、グッと取り組みやすくなりますよ。

例えば…

  • 「おもちゃのおうちを作ろう!」
    ブロックやぬいぐるみなど、それぞれのおもちゃに「ここがおうちだよ」と声をかけながら、収納場所に入れていくごっこ遊びをしてみましょう。
    「〇〇ちゃん、このワンちゃんのおうちはどこかな?」と問いかけながら行うと、楽しく片づけられます。
  • 「色分けゲーム」
    赤いおもちゃは赤い箱、青いおもちゃは青い箱、というように色で分けて片づけるゲームです。「赤い仲間はどこかな〜?」と声をかけながら行うと、色の認識も深まります。
  • 「10秒チャレンジ!」
    タイマーを使って、「〇〇ちゃん、10秒でこの積み木を全部箱に入れられるかな?」と競争してみましょう。
    ゲーム感覚で、子どもたちは張り切って片づけに取り組みます。

保育士リリー
保育士リリー

保育園では子どもそれぞれの性格もあるので、
個々に合わせた声掛けや対応をしています。

家庭でできる片付け習慣を身につけるアイデア

家庭でも、片づけを楽しく習慣化する工夫ができます。

以下のアイデアを試しながら、あなたのお子さんに合った片付け習慣が身につく方法をみつけられるといいですね。

一緒にやって“やり方”を見せる

「片づけってこうやるんだよ」と言葉で教えるだけではなかなか伝わりません。

大切なのは実際に大人が一緒にやってみせること。

「こうやって持っていくとたくさん運べるよ!」などと、子どもがやってみたくなるようなアイデアをやってみせましょう。

「おもしろそう」から始まり、やってみることでやり方を肌で感じて、少しずつ片づけを理解していくのです。

■お子さんの好きな歌をうたう

お子さんの好きな音楽をかけて、「お歌が終わるまでに全部片づけられるかな?」とパパやママと一緒に協力して片付けると、片付けに集中できることもありますよ。

■子どもVSパパorママの片づけゲーム

「ママはぬいぐるみを片付けるね」「〇〇ちゃんはブロックを片付けてね」と片付けるものを決め「よーいスタート」で片付け競争をすると、負けないぞ!と片付けを頑張れます。

保育士リリー
保育士リリー

片付けの時間が親子でのかかわりの時間にもなりますね。

子どもがやる気になるためのポイント

保育士リリー
保育士リリー

大切なポイントは2つ。声掛け環境です。

片づけの達成感をシェアする

小さなことでも、「お部屋がきれいになって気持ちがいいね!」「お部屋を綺麗にしてくれてありがとう」と具体的に褒めましょう。褒められることで、子どもは「またやろう」という気持ちになり、自己肯定感も育まれます。

収納場所を“子ども目線”で見直す

子どもにとって高すぎる棚、重たいフタ、奥に入って取りづらい箱…。そうした環境が“できない理由”になっていることもあります。

子どもが自分で使いやすいかをチェックしてみましょう。

「定期的な見直し」をする

定期的に「もう使わないおもちゃはないかな?」と子どもと一緒に見直し、整理する機会を作りましょう。

使わなくなったおもちゃに「ありがとう」と言って手放す経験も、物を大切にする心を育む上で重要です。

完璧じゃなくてOK!“できたこと”に目を向ける

最初から完璧に片付けることは難しいので、多少雑でも「自分でできた」ということを認め、褒めてあげましょう。

戻し場所がちょっと違っても、「箱に入れようとしたね!」「頑張って運んでくれたね」と声をかけてあげてください。

“できた部分”を認めることが習慣化のカギです。

おわりに

片づけ習慣は、強制するものではなく、楽しく身につけていくものです。

「片づけが苦手」な子どもでも、環境やアプローチを工夫することで、自然と習慣化されていきます。

大人が「きれいにしなきゃ」と焦るのではなく、子どもの発達を理解し、遊びの延長として片づけを取り入れることが大切です。

保育士リリー
保育士リリー

無理なく、楽しく習慣づけられるように、
ぜひ家庭での工夫も試してみてください。

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